プロジェクト参画メンバーのSuita SSTへの想い
(第8回:株式会社学研ホールディングス)

①Suita SSTにおける役割

学研グループは、少子高齢化社会における持続可能な街づくりの取り組み「学研版地域包括ケアシステム」を推進しています。Suita SSTにおいても、パナソニック様や他協議会の企業様とも連携しながら教育・福祉など複合的かつ先進的なサービスを学研グループ一丸となって提供し、地域の誰もが健康で心ゆたかに、安心して暮らし続けられる街の拠点としての役割を担ってまいります。

 

②Suita SSTにおける具体的な取組、特徴、想い

「誰もが健康で心ゆたかに暮らし続けられる街」をテクノロジー×コラボレーションで実現します。具体的なサービスとしては、サービス付き高齢者向け住宅(以下サ高住)、認知症高齢者グループホーム、居宅介護サービス、認可保育園、学童保育、学習塾を複合的に提供します。サ高住は1人部屋と2人部屋を用意し、お元気な方から介護が必要な方まで高齢者の暮らしを支えます。そして認知症になっても自分らしく暮らせる環境として、認知症ケアに定評があるグループホームを。保育園と学童保育は乳幼児期~子どもに安心できる環境とゆたかな経験を提供します。また、年齢に合わせて子どもたちの能力と学力を育む学習塾。学研グループの一体的なリソースを通し、各ライフステージの課題解決や暮らしの質向上をサポートします。

テクノロジー×コラボレーションの具体的な取り組みとしては、まずはコロナ禍というこのご時勢だからこそ、来る人には安心してもらいたい。その想いから、建物には最新技術サーマルカメラや殺菌灯などの徹底した感染対策、また多くの人が集う拠点として必要な最高レベルのセキュリティシステムを導入し、健康と安心を実現します。

そして学研創業以来の核である「学び」をSuita SSTではさらに発展・多様化したものへ進化させます。子どもたちはもちろん、コワーキングスペースや社会人講座などの多世代に向けた学びの場を提供し、心ゆたかな暮らしを支えていきたいと考えています。

またSuita SSTで初めてのチャレンジになりますが、学研ならではの福祉×教育のコラボレーションとして、高齢者のデイサービスと学童保育を同じ場所で展開します。一時的なイベントごとではない日常的に多世代が共生する暮らしを創出することが大きな狙いです。

ハード面においても「多世代」をメインキーワードに、様々な仕掛けをしています。建物の顔となる交流ホールは、ハード面・ソフト面どちらにおいても建物を支える重要な部分と位置付けています。木の幹から枝張る新緑に覆われた空間をイメージし、幹にあたる部分の壁面には、多世代のシンボルとして「マーブルマシン」を設置します。マーブルマシンは、ボールを使ったからくり装置で、親しみやすさ、興味喚起、誘導動線の役割を担い、「動く」、「光る」、「鳴る」など、特に子どもたちに好まれるアクション要素を詰め込んでいます。学研が「学習」「科学」で培った、興味・意欲を体感・感覚的に伝え、面白がりながら学ぶ仕組みを次世代の装置として具現化しました。外を散歩している方も気軽に立ち寄ることのできる空間を目指し、街のコミュニティ活性化を図っていきたいですね。

こうした最先端の教育・福祉サービス・コンテンツで、少子高齢化社会の課題解決に寄与していく所存です。

 

③Suita SSTをどういった街にしていきたいか

まさにタウンコンセプトである「Suitable Town for Fine Tomorrows」が具現化した街が実現することを心から願っています。学研グループの企業理念にも「明日への夢、希望を提供します」とありますが、誰もが安心して、満足して暮らし続けられる「今日」を持続できること。そのためのサービス・環境が整い、また常に進化し続ける街を、学研グループとして全力で支えていきたいと考えています。

 

Suita サスティナブル・スマートタウン協議会 理事
株式会社学研ホールディングス 取締役
株式会社学研ココファンホールディングス 代表取締役社長 五郎丸 徹

※敬称略、所属役職等は寄稿当時

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